ペット共生住宅(断熱と防音)

人もペットたちも快適に暮らすとなると、エアコンのない生活はかなり無理が生じてきます。特に留守中もペットのためにエアコンをつけっぱなしということになります。

 

・・・そうすると電気代が気になるところです・・・

 

電力提供業者の自由化を活用し、少しでも安い契約をすることも大切ですが、建築的に住環境の断熱性を高めることも欠かせません。

新築時や一戸建ての住宅の場合は持ち主の判断で、住環境の修繕を行うことが容易ですが、マンションの場合、断熱性能を必要とする外壁・屋根・開口部は共用部分となるので、内部で完結したリフォームを行うことになります。

中古マンションを購入し、リノベーションを始めだのですが、外壁の内壁をはがすと、断熱材が心細いほどであったため、押出法ポリスチレンフォーム断熱材を鉄筋コンクリートの外壁の内側に取り付けました。

仕上げをするとこんな感じ

しかし、熱損失の大きい窓はそのままです。新しく断熱材を取り付けた際に、外壁も窓枠も既存のものより深くなりましたので、窓枠の内側にインナーサッシを取り付けることができます。※窓枠は70mmの厚みを必要とします。今回は断熱性能の高い「エコ内窓:プラマードU/YKKap」を取り付けました。

インナーサッシは断熱性を高めるだけではなく防音性能を有しているために、交通量の多いバス通りに面していても騒音が気にならない程度に軽減され、愛犬:かむいも落ち着いた生活環境でくつろぐことができます。

窓辺で横になってくつろぐライフスタイルが日常化してきましたが、こんな姿を見ると「断熱と防音」をしっかりとしておいてよかったとつくづく感じてしまいます。

さらに、反抗期を迎えて吠えることが増えても、外に漏れる音も軽減されるために近所に迷惑がかかりにくいので、共同住宅で愛犬と暮らす場合にはこのような対策が必要不可欠だと思います。

 

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著者情報

前田 敦 / atsushi-maeda

前田 敦 / atsushi-maeda

犬と猫と快適に暮らせる社会の実現を目指して、ペット共生住宅に特化した設計活動を行っている建築家
設計作品の中でも特に注目すべきは、ペットがストレスなく自由に走り回れることを重視して設計した「スロープの家」シリーズです。これまでの住宅設計にはない新しい発想から生まれたもので、独創的なコンセプトと緻密な設計が注目を浴び、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞といったさまざまなメディアで紹介されています。

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前田 敦の専門性について

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